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0 5 1 6  Peter Markli 
ピーター・マークリの作品集が届く。

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彼の代表作であるジョルニコの《彫刻の家》は、だいぶ前にa+uかなんかで見た記憶はあったのだけれど、最近ふと思い出していろいろ見ているうちに、いよいよその引力にひきつけられてしまった。

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この本、なんといっても製本がいい。紙はペーパーバックのような独特な質感をもっていて、そのせいで本全体が意外な軽さを携えている。けれど廉価版といった印象はない。

たとえば『物質試行49 : 鈴木了二作品集』なんかは、漂白されたつるつるの光沢紙にモノクロームの写真をデリケートにプリントしていたけれど、これはそれとは対極で、決して真っ白ではない、ちょっと厚めのざらざらの紙に、少し褪せたかんじの写真をのせている。

写真が切り取っている内容がどんなものにせよ、前者は紙面と視線とのあいだに、(紙面からゼロの距離ではないが、極限的にゼロに近似できるような地点で)、どこかカミソリのような容赦ない平面的切断性をつねにもっているのにたいして、後者はただただずっしりとした時間的な奥行きというか、視線の浸透を拒まない濃密な引力を、写真自体が保有している。だからページを一枚一枚めくることもとても意味を帯びてくるような、そんなかんじなのだ。そしてそれはおそらく、マークリの建築にも通底しうるスタンスなのだろう。
#そんなふたつのあり方は、単なる製本表現の範疇を超えて興味深い。

インタビューや文章はもちろんぜんぶ英語だけれど、気合を入れて読む価値はありそうだ。それにしても《彫刻の家》、とてもいいです。
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by frdmoptn | 2007-07-30 21:07
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